SとMの見分け方
前回→〜Sって何?Mって何?〜
前回のまとめ。
SとMの定義
S=相手に何かをしてあげようとする性格
M=誰かに何かをしてもらいたいと考える性格
Sな人とMな人の定義
Sな人=S要素>M要素な人
Mな人=M要素>S要素な人
さて、今日のテーマは「SとMの見分け方」です。
結論から言うと、「その人がどういうわがままを言うか」で見分けることができます。
わがままにはS的・M的な性格が極端に現れるからです。
○Sのよくあるわがまま
・仕切りたがる(仕切られるとむかつく)
・自分の思い通りに物事を進めたがる
・指図したがる(指図されるといらっとくる)
・ちょっかいをかけたがる
○Mのよくあるわがまま
・かまってもらいたがる
・ねだる
・物事を自分で決めずに相手に決めさせる
では以上の例からわかるSとMの違いのポイントは何でしょう?
それは、
Sは「自分が動く」
Mは「自分は動かず、相手に対し自分のために動くよう求める」
です。
さて、ここでSとMの定義をもう一度振り返ってみましょう。
S=相手に何かをしてあげようとする性格
M=誰かに何かをしてもらいたいと考える性格
Sは、「自分から動いて」、状況(相手を含む)をコントロールしようとします。
Mは、「自分は動かず」、相手に対して「自分のために」「積極的に」何かをするよう要求します。
従来Mは受け身である、すなわち他の人に何かされるのを甘受するのが好き、というように理解されてきたように思いますが、それだけではなく積極的な側面も持っているのです。
たびたび例に出して恐縮ですが、SMプレイにおいて豚は叩かれて喜ぶ前に、「叩いてくれとねだる」のです。
わがままからSとMを見分けるポイントのまとめです。
「自分から動いて」「状況を支配しようとする」→S
「自分は動かない」「相手に対し、『自分のために』行動するよう求める」→M
○SとMを見分けるときの注意
わがままが命令の形を取っているときは、その目的が「自分のために」行動するよう求めているのかどうかを注意深く観察する必要があります。
例えば、「○○してほしい!(しろ!)」というわがままをいう女の子は、「自分のためにその○○をしてほしい!」と相手に要求(命令)しているので、Mと言えるわけです。
しかしSとMを見分けようとするとき、注意しないといけないわがままがあります。
それは、「プライドの高い人のわがまま」です。プライドが高い人(いわゆる"俺俺"な人)はその言動からたぶんSと思われることが多いと思うのですが、必ずしもそうとは限りません。
SとMについて考えるときは「対人関係」において相手に対してどのように振る舞うか、ということが大事なポイントですが、プライドが高い人は「自分は他の人とは違う」「俺はあいつより上」というように、対人関係を前提とした思考をしない(つまり自分から動いて相手に何かしてやろうなんてことは考えない=Sではない)からです。
したがって以上のような言動が実は目立つことで人の気を引き、かまってもらおうという目的でしていたりする場合、その人はちょっと痛いMということになります。
あとたまに付き合っている人をがちがちに束縛する人(男女問わず)がいますが、これはSとM両方が考えられます。
束縛の目的が相手を支配することに重点を置かれている場合→S
束縛の目的が他の人ではなく、自分に向けさせることにある場合→M
このように説明できるかと思います。
○そもそもSとかMって何?
これは完全に僕の憶測(というか今まで書いてきたことも全部僕の憶測ですが^^;)ですが、認知欲求の現れ方の違いなんじゃないかなぁと考えています。
認知欲求というのは人が持つ、「周りに認められたいという欲求」です。(マズローの自己実現理論)
すなわちSは自分が認められるような環境を作るために自ら「周りを」を変えようとし、Mは「周りに対して」自分を認めるよう直接要求するというように、認知欲求を満足させるためのアプローチの違いなんじゃないでしょうか。
次回は「SとMの相性」について。