Ustreamで有料セミナーを開催するためのノウハウまとめ

NPO法人GeniusRootsは,個人の持つ多様な能力を事業という形で多面的に発揮できる環境と,社会の変化に柔軟に対応できる組織構造を研究・実践するプラットフォームを作ることを目指しています。

その一環で,個人が事業を展開するために必須となるスキルを学べるセミナーを開催しております。

事業の立ち上げ,しかも複数の事業の立ち上げとなると大量のタスク処理ができないといけないので,第1回はGTDの基本を3時間半かけて身につけられるセミナーを開催しました。GTDのうち「収集」のプロセスでつまずく方が多いのですが,本セミナーでは講師が質問しながら徹底的に「収集」できるので,本だけではなかなか実践が難しく感じている方もスムーズにGTDを始められると思います。


また,4月から入社してたくさんのタスクをこなさねばならなくなった新入社員の方には必ず効きます。
タスク管理の方法はなかなか教えてもらえませんからね。


既に50名近くの方にお申込み頂いておりますので,この機会にぜひどうぞ。


さて,上記セミナーは有料なのですが,当法人の会場はさほど広くないのと,遠隔地の方にも受講して頂きたかったため,会場受講に加えてUstreamのライブ中継でも受講頂けるようにしました。

ネット中継でのセミナー開催は初めてだったのですが,ほぼ問題なくできました。

セミナー事業はあまりコストもかからず,これから起業しようと考えている人にとっても収益源のひとつとなると思われるので,起業家支援という趣旨からここにノウハウをまとめておこうと思います。


1 有料で中継するためのサービスに必要な機能は?


有料のセミナーを行うにあたって,以下の機能が必須だと考えました。

1 配信自体にパスワードをかけられる
2 録画できる
3 好きなタイミングで配信開始・停止ができる
4 回線が安定している
5 3時間程度の長時間でも放映できる


以上を前提に,ネット中継の媒体を選びました。

2 ネット中継の媒体は何にすべき?


ネット中継のプラットフォームですが,現時点の選択肢としてはUstream以外にYoutube Liveやニコ生,スティッカムといったサービスがあります。
検討した結果,当法人ではUstreamのアドフリープラス(月額9,800円)を使うことにしました。

まず,他のサービスを選ばなかった理由を書いておこうと思います。

×ニコ生・・・30分1枠単位で管理しているため,連続で3時間程度で適宜休憩を挟むことを予定しているセミナーには合わないと判断。延長はできるが,30分ごとにいちいち延長しないといけない。また,イメージも合わなかった。

×スティッカム・・・有料プランでも配信の録画時間が1時間までのため,3時間程度のセミナーでは使いにくい。

Youtube Live・・・配信自体にパスワードをかけることができない。非公開URLというものがあり,URLを知っている人だけが見られるようにはできるが,お金を払って頂いている人がパスワードなしの状態だと不満に感じる可能性を考慮して却下。


次に,Ustreamのアドフリープラスにした理由は,パスワードをかけた状態の配信だと10名までしか閲覧できないところ,Ustream受講の受講生が早い段階で10名を越えたのと,Ustreamの無料サービスでは商用利用がNGなためです。
また,Ustreamの無料プランだと視聴前に割と長い広告が入るので,有料のセミナーをするのであればアドフリープラスにすることが必須だと思います。

3 受講料をどうやって受け取る?


次のハードルが,どうやって受講料を受け取るかです。
NPO法人はまだ立ち上げたばかりでホームページもないため,申込みフォームはフォームズというサービスを使いました。
有料プランでも1年で3,800円と既存のサービスの中ではかなり安いのと,フォームを100件まで作成できること,自動返信メールが使用できることが決め手となりました。

そして,自動返信メールの中に銀行口座を書くことで,その口座に振り込んで頂き,受講料を受け取ることとしました。

将来的には自前の申込みフォームを作ってクレジットカード決済などもできるようにしたいと考えています。

4 実際に配信してみた


今回の配信は私のパソコン(1年半前に購入したNECのLaVieZ)付属のウェブカメラで行いました。


NEC¥ 161,184

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以前このパソコンを使ってUstreamで中継したことがあるのですが,ほとんど問題がなかったからです。
このパソコンのカメラの性能は,HD解像度(720p)対応カメラ,有効画素数92万画素,ステレオマイク内蔵といった感じです。


ネット回線についてですが,回線の安定の観点からは有線LANで接続すべきです。しかし,LaVieZには有線LANを刺せないため,やむなく無線LANで接続しました。
もっとも,ルーターがいいものだったおかげか,途中で途切れたりはしませんでした。
画質も十分で,パワポの文字も問題なく読めました。

使用したルーターはこちらです。

NEC¥ 13,160

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5 パワーポイントについての注意点


パワーポイントについては,実験の結果,黒バックが見やすいということがわかりました。
白バックだとUstream配信では文字が少し読みにくいです。
また,文字は一番小さくても32ポイントは必要です。できれば36ポイント以上が望ましいでしょう。(もちろんプロジェクターの投影面とプロジェクターの距離によりますが)
事前に実験して,どれくらいの大きさがよいかは確認しておくべきです。

セミナー中は中継と録画を同時に行い,休憩に入ったときには録画を一旦止め,保存しました。Ustreamは3時間まで連続で録画できるのですが,こまめに休憩を入れてきりのいいところで保存する動画を分割すると,アーカイブを見るときに便利になります。

6 反省点

・パソコンのカメラだと質問者の声が聞こえにくい
→周囲の音を拾えるマイクが必要と感じたので,以下のウェブカメラを購入予定です。


ロジクール¥ 9,172

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・ホワイトボードの光の反射が気になる
→結局ほとんどホワイトボードは使わなかったので,使わずにパワポをもっと大きく見せればよかったですね。


もうすぐ次のセミナーを告知しますので,お楽しみに!
なかなか学ぶ機会のない,「お金」のセミナーです。

もちろん,先日開催したタスク管理のセミナーも,ぜひどうぞ!