日本における慈善事業について


11月30日に放送された「グッと!地球便」という番組で、西田慎という人が取り上げられています。


私の大学時代のクラブの先輩で、以前私がジャマイカを訪れたときにもお世話になった方です。

↓「グッと!地球便」(Youtube)
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西田さんは身内の人たち向けに毎月1回pdfファイルでお便りを配信しているのですが、今月号に番組でも出てきた子どもたちのアメリカ遠征の費用が足りない、とのことが書かれていましたので、さくっと1万円ほど寄付させていただきました。



この「日本における寄付」という行為については以前から色々と思うところがありまして。


日本においては、寄付を含めた慈善事業についておおっぴらに言うことはあまりよしとされません。そういうことはこっそり匿名でやることが美徳とされ、逆に公言することは売名行為だと考える文化があるからです。

そのせいもあってか、日本の富裕層には慈善事業の一環としての寄付を積極的にするという意識があまりないように思います。


一方、アメリカやヨーロッパにおいては、例えばビルゲイツが若くして引退してビル&メリンダ・ゲイツ財団の運営をしたりといったようなことは当たり前のこととして受け入れられています。
すなわち、欧米社会において成功した者が慈善事業に取り組むことは義務であると認識されており、逆に成功した者にとっても、そのような義務を果たすことは当たり前だとされているのです。
さらに別に慈善事業をしているということを公言しても、アメリカでは日本ほど売名行為とみなされるということはない(というか普通に賞賛される)ようです。


以上のことはもちろんキリスト教の影響はあると思います。


しかし富裕層が貧困層に対して自ら富の再分配をするということは、どんな文化であってもあり得るはずです。

それがなぜ日本ではあまり定着していないのか。
また、なぜ日本ではあまり慈善事業を公言しないということが美徳とされているのか。


私の日本人と文化への理解の浅さから、いまいち分からないことのひとつです。