優しいとはどういうことか?


私はずっと女の子が「優しい人が好き」という場合の「優しい」という言葉に違和感を感じていました。

なぜなら、たいていこの場合の「優しい」とは「自分に甘い」「自分のためだけに何かしてくれる」「甘えさせてくれる」といったような自己中心的な意味だからです。(そうでない人はごめんなさい)


もう小学生の時から女の子が「優しい」というワードを発する度に「お前が求めてるのは「優しさ」じゃないだろ」と心の中で突っ込んでおりました。あー、やな小学生。


当時から考えていたことが今は言葉にできる気がするので、思うままに「優しい」ということについて書いてみようと思います。

「優しい」とは、「他人のことを心配することができる」ということ


上に書いたとおり、表面的に「優しい」人というのはただ甘いだけ。むしろ「優しい」という言葉を使うことすら間違いだと思います。


では「優しい」とはどういう意味なのか?



「優しい」という言葉は、「人」を「憂える」と書きます。

「憂える」とは、

憂える - よくないことになるのではないかと心配する。心を痛める。また、嘆き悲しむ。
Yahoo!辞書より


そう、


「優しい」とは、他人のことを心配するということ

なのです。

人は皆自分のことで精いっぱいです。
その中でも他の人のことを心配することができる、そんな人を「優しい人」といいます。


「優しい」という言葉は形容詞です。動詞ではありません。

したがって、実際に「優しい行動」というものをする必要はありません。誰か他の人を心配することができる、心を配ることさえできればいいのです。草葉の陰から見守っている人も、「優しい人」なのです。
「厳しいけど優しい」という言葉が成立するのは、どちらも「相手のことを心配しているから」ですね。


余談ですが、「愛する」という言葉は動詞です。
したがって実際に「愛する」という行動をしなければならず、ただ愛情を抱いているだけでは「愛している」とは言いません。

最近のエントリーで見つけた2つの違い


以下の2つは私がこのエントリーを書こうと思ったきっかけになったものです。

自分が「9割優しい人と、9割冷たい人、どっちがいい?」って聞かれたら、
たぶん「9割優しい人」を選ぶだろうなぁ。
- Attribute=51


「9割」というのが一体何の割合なのかは分からないのですが、おそらくはブログ主の言っているのは、「すべての行動のうち「優しくされる」人に対してする「表面的に優しい」行動の割合」(例えば、メールを返す、とか)で、


逆に小飼弾さんのように

「1割優しい」というのは、私から見れば充分合格点。要はその1割が自分に向けられていればいいのだから。 - 404 Blog Not Found

というのは、「自分の気持ちを自分と他人とに振り分けるときのその割合」のことでしょう。
もちろん、私が言っているのは後者になります。

だからこそ人に「優しくする」というのは、大変なことなのです。

蛇足


私は小学生の時から一貫して以上のような考えを持っていたわけですが、こういう考え方をして実際に相手のことを真剣に考えて行動していると、


まったく女の子にモテません(泣)



相手のことを考えるとどうしても厳しい方に行ってしまうからです。
あと、私が体育会系な性格であることも災いしております。


でも、いいんです。ごく少数だけれど、分かってくれてる人はいるので。


身の回りに、あまり話したりはしないけれどずっと見守ってくれている人がいることに気づいたら、そういう人こそが「優しい人」だと言ってあげてください。(ただしストーカーを除く)



ちなみに私の中で「優しい」ということと「Sである」ということはリンクしています。

よかったら〜Sって何?Mって何?〜をご覧ください。